(更新)小説『下町ロケット』と、ドラマ『下町ロケット』(ガウディ計画編)

(更新)小説『下町ロケット』と、ドラマ『下町ロケット』(ガウディ計画編)

※最終回放送前に一旦、投稿しましたが、最終回を見終えたので、一部内容を変更しました。

今回は後半のガウディ計画編について、原作とドラマの違いを書きたいと思います。

 

※前半のロケット編については、下記に投稿しています。

小説『下町ロケット』と、ドラマ『下町ロケット』(ロケット計画編)

 

やはり娘の登場回数が違う

演じているのは土屋太鳳さんで、朝ドラのヒロインなどを経て現在売り出し中の方ですね。
ロケット編でもそうでしたが、ガウディ計画編でも小説では、ほともんど(もしかしたら一回も?)娘が出てきませんでした。ロケット編では、少ないながらにも、何度か登場しましたが、後半は娘も母も佃航平の家族は、全然出てきませんでした。
ドラマの最終回では、娘の彼氏と噂さたマサヒコくんが登場しました。猫というオチでしたが、マサヒコ君は、ドラマにしか出てきませんね。

 

水原本部長は、そんなに嫌な奴ではない

演じているのは、木下ほうかさんで、この人も嫌な役を中心に最近売れてるようですね。
原作と違って、ドラマではすごく嫌なやつに描かれています。

ドラマで印象的だったのが、バルブシステムのコンペで佃製作所がサヤマ製作所に敗れた会議の後、「これで財前も終わりだな」と高笑いする場面がありましたが、原作にはありませんでした。

共同開発を提案したサヤマ製作所のバルブシステムを採用する判断は、特に不公平なものではなく、水原本部長は普通の判断をしただけというのが、原作での印象でした。
これも善悪を分かりやすくするドラマの演出ですね。

 

PMDAとPMEA

今回、ガウディの認可をもらうために何度か許認可機関の面談に挑みますが、この許認可を行う組織の名前が、微妙に違いました。ドラマを見ていて、アレっと思って原作を読み返してみると、やはり違っていました。

原作ではPMDAだったんですが、ドラマでは、PMEAになっています。
ネットで調べてみると、PMDAは、独立行政法人医薬品医療機器総合機構という正式名称で、実在する機関のようです。ドラマで登場するのは、架空の機関になっています。
これは、実在の機関に気を使ったのでしょうか。

 

滝川のキャバクラシーン

PMEAでの第三回の面談で、ガウディの認可が不利な状況から一転、前進することになりますが、そのきっかけも、ドラマオリジナルの演出がありました。

一転したきっかけは、佃が咲間倫子から提供を受けた、滝川のキャバクラで遊んでいるシーンの盗撮、盗聴資料でしたが、原作にはこの部分はなく、立花洋介が「ガウディ計画」にかける熱い思いを涙ながらに訴えたのが、滝川以外の審査官の心を動かしたということになっています。

これは洋介の熱弁だけではテレビ的に弱いという判断でしょうか。

 

週刊ポルトと週刊ポスト

高島彩演じる咲間倫子というジャーナリストが、サヤマ製作所の偽装事件について、記事を提供した先が、原作では「週刊ポルト」という名前になっています。「週刊ポスト」を意識した名前になっていますが、ドラマでは、はっきりと「週刊ポスト」になってましたね。
ドラマでは、週刊ポストが咲間のスクープに対して訴訟を恐れて掲載に尻込みし、佃航平が、「受けて立ちましょう!」の言葉に、やっと掲載を決断しますが、原作では、そのやりとりはなく、佃製作所とは関係なく、記事は掲載されます。

 

殿村のスマホとガラケー

帝国重工でのバルブシステムの燃焼実験を結果を、殿村が電話で受けるシーンがあります。原作ではスマホで結果を聞いていますが、ドラマでは、ガラケーで受けていたと思います。確かに、絵的には殿村さんは、ガラケーを持っている方がしっくりしますね。

なかなか細かい演出ですねぇ。

 

中里、バカリズムのサヤマ製作所の現場が原作では重苦しい

中里や、バカリズムが登場するサヤマ製作所の現場の雰囲気が、原作では重苦しく描かれていて、わたし的には、そちらの方が好きでした。

中里の置かれている状況は本当に辛そうで、自分も技術者の端くれのとして、こんな状況に追いつめられたら、どうなるだろうと思って、感情移入して読めるシーンでした。

何が辛いのかというと、中里がサヤマ製作所で最初に取り組む仕事は、従来型の人工弁のバルブの改良です。椎名社長から君ならできると大きな期待を受けます。
従来型のバルブは佃製作所から中里が持ち出して、リークした設計図によってサヤマ製作所が開発しました。

この従来型のバルブが、実は耐久性が要件をみたされていないもので、耐久試験のデータも改ざんされています。
中里としては、そんなはずないと思っているし、従来型に問題ないことが大前提の改良なので、なんでうまくいかないのか全然わかりません。

大きな期待をうけ、成功するはずのない開発に取り組むみ、いくらやってもうまくいかず、いつしか周りから白い目で見られ、最初は笑顔だった社長からは、うちは結果が全てだからと言われます。特に上司である月島からは皮肉を込めたプレッシャーを何度もうけますが、ドラマでは、その辺りがあまり描かれていませんね。
最初は蔑んでいた、横田が実は自分の未来の姿なのかと、悟っていく感じが、切なく重苦しく感じました。原作では、このあたりが丁寧に描かれていましたが、ゴールデンのドラマ的には、いらない部分だったのかもしれません。

最終回は、ドラマオリジナルのシーンが沢山

最終回、佃と椎名が、サヤマ製作所で、お互いの信念をぶつけ合うシーンがありましたが、このシーンは、原作には全くないシーンでした。すごく時間をとったシーンでしたが、椎名が、どういう経緯でアメリカに渡り、NASAに入ってここまで来たかが、わかります。が、原作には、そういう部分がないんですよね。

椎名の父親役に、吉田類が出てきますが、酒場放浪記ファンへのサービスですね。

ドラマの最後、ロケット打ち上げを、見終えた佃達のもとへ、汚れたつなぎを着た椎名がバルブを持って登場するシーンが、ありましたが、かなり唐突で違和感のある場面でした。前半で娘が慶應の理工に進学すると宣言した時も、唐突でしたが、それをはるかに上回る違和感でした。

 

まとめ

原作を先に読んでいましたが、ドラマは、それと違う部分が結構多くて、それはそれで楽しめました。毎週日曜日の楽しみが終わってしまって、ちょっと寂しいですね。一部では、「下町ロケットロス」と言われているそうです。

WOWOW版の「下町ロケット」も一味違う内容だそなので、見てみたいと思います。Amazonプレミアム会員の方は、無料で視聴できるようです。

ドラマを先に見た人も、原作は面白いと思います。

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